2004年5月26日(水)「しんぶん赤旗」
「今国会にかかっている年金法案に関心をお持ちだと思います。年金のことについてお話しします」。埼玉県北本市の日本共産党婦人後援会の人たちの声が連日、市内のあちこちに響いています。後援会のハンドマイクや宣伝カーでの宣伝行動です。
「自民党や公明党が百年安心と宣伝する“保険料は月額一万六千九百円で固定”“給付は現役世代の50%保障”という二枚看板が、実はごまかし。保険料は、固定どころか上限なしに上がり、給付は、50%以下です。衆院では、国会にも国民にも隠して採決を強行しました」と訴えると、「資料を下さい」と男性(33)が寄ってきました。メガネ店の経営者です。
「国会議員の未納も腹立たしい」が、「二十五年間も保険料を払っても受け取るときは、いくらだか分からない。制度がころころ変わるし、給付は減るなんてひどすぎる。安心を言うなら、国民が納得できる仕組みにすべきだ」といいます。
全額国庫負担で一人五万円の最低保障年金制度を日本共産党が提案していること、ムダな大型公共事業や軍事費の削減、大企業に応分の負担をさせれば国民の負担をおさえつつ年金を保障できると訴えると、「それはいいと思う」と答えました。
婦人後援会は、同市の新婦人内日本共産党後援会(たんぽぽ)と市内の女性たちでつくっています。
民主党が、年金改悪法案を無修正で採決し、消費税増税に道を開くことで自民、公明党との「三党合意」をしたのにたいし、「これはたいへん。反対の声をいっそう広げ、参院選直前の今こそ、日本共産党の政策を知らせなくては」と連日の宣伝行動を決め、実施し続けています。
行動の前には、その日の「しんぶん赤旗」記事などを参考に、「今日はここを訴えよう」とみんなで話し合っています。
二十一日には、JR北本駅で日本共産党市議や地域の後援会の人たちと年金問題の「しんぶん赤旗」号外、パンフレット『こんにちは日本共産党です』を配布しました。世論調査で、六、七割の国民が「今国会で成立させるべきではない」と答えていることを紹介し、「国民多数が反対する年金改悪法を参院で廃案に追いこみましょう」と呼びかけました。
後援会の諸川トミさん(62)は、「国民負担ばかり増やす悪法は、どうしても廃案にさせたい。そのためにがんばらなくては」といいます。
子連れで宣伝に参加している和田みのりさん(34)は、「マスコミが自民か、民主かのようにゆがめた報道をしているなかで有権者に真実を伝えられるのは、私たちの宣伝行動です。日本共産党の政策や提案、各党との違いをしっかり訴えたい」と話します。
宣伝を通じて対話した六十代の女性は、月約六万円の年金とわずかなパート収入で、家賃四万五千円の借家に暮らしています。
最低保障額五万円で、保険料の支払い額に見合う額を上乗せするという日本共産党の政策を聞いて、「その年金制度が実現できたら本当にうれしい。今までは公明党を支持していましたが、今度は、共産党を考えてみたい」と語りました。