2004年5月29日(土)「しんぶん赤旗」
“学級崩壊”状態だと批判されている衆院憲法調査会。
二十七日午後の統治機構小委員会の参考人質疑でも惨たんたる状態でした。参考人質疑が終わる段階で、十五人の委員(自民七人、民主五人、公明、共産、社民各一人)のうち出席していたのは、委員長のほか日本共産党の山口富男議員、社民党の土井たか子議員などたった四人にすぎませんでした。与党からは自民党の船田元議員がいただけ。十二、十三日に初めて開催された中央公聴会でも、公述する国民の前にガラガラの委員席という光景が、厳しく批判されたばかりです。
衆院憲法調査会は調査会規定で「半数以上」の委員の出席が定足数です。開会時に定足数を満たすことを確認しても、その後定足数を割れば調査会としての成立が問題となります。
山口氏は自由討議で、船田氏に対し「与党議員の猛省を求める」と迫りました。
自民、民主、公明の各党は昨年の総選挙以来、憲法改悪の動きを加速させていますが、衆院憲法調査会の実態は、こうした改憲勢力が、国の最高法規である憲法をまともに調査する気などさらさらないことを浮き彫りにしています。(祖)