2004年5月31日(月)「しんぶん赤旗」
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全国十三カ所につくられたグリーンピア(大規模年金保養基地)へのムダな年金資金流用が問題になっていますが、その後、全国四十八カ所につくられた社会保険センターにも二〇〇三年度までに総額五百三十三億円もの年金資金が注ぎこまれていたことがわかりました。
社会保険センターは「健康保持と生きがい対策」を掲げ、一九八二年から九〇年につくられ、健康づくりなどの各種講座を開いています。運営を委託されているのは、各都道府県の社会保険協会。
日本共産党の小池晃参院議員の調査によると、年金資金から社会保険センター建設のための土地購入費に百九十二億円、施設建設費に二百五十七億円を支出しています。
さらに各施設に交付してきた事業委託費に一九九六年度から二〇〇三年度の総計で八十四億一千万円も年金資金をつぎ込んできました。
事業委託費は当初各施設に一律四千四百万円交付されていましたが、行政監察局に一律四千四百万円というのは「合理性に乏しい」と指摘され、二千万円に減額、さらに昨年度から千五百万円にしたものです。
一九七〇年代から八〇年代にかけて建設されたグリーンピアでは、同じ年金資金、三千八百億円の損失がでることが明らかになっていますが、社会保険センターでの損失も重大です。