2004年6月1日(火)「しんぶん赤旗」
【ワシントン=浜谷浩司】国連のブラヒミ事務総長特別顧問は、三十一日発売の米誌『タイム』とのインタビュー記事で、イラク暫定政府の構成を決める活動は、治安の悪さやイラク人同士の意思疎通のなさから、きわめて「困難」で「複雑」だと強調しました。
同顧問は、治安は「まったくだめ」で、「外に出て、人と話すことができない」状態では「国連が国連でない」とし、「そのために失ったものもある」と語りました。
新政府の閣僚候補について、「全員」を一カ月前には予想さえしなかったとし、名前が挙がっても、その人物が周囲の少数の人にしか知られていない状況だと述べました。
自身の活動については、「政府(構成)をつくっているという言い方は拒否する」とし、イラク人の声を聞くのが仕事だと語りました。
同顧問はまた、占領軍は「撤退したいといっており、私はそれを助けている」と発言。米国が国連を、「一年前には不適切といい、いまはそうではないとしている」ことについても、現在の米国の姿勢を「私は歓迎するし、だれもが歓迎すべきだ」と述べました。