2004年6月5日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党、民主党、社民党の野党三党は共同で四日、衆院厚生労働委員会で与党単独の採決を強行した衛藤晟一委員長の解任決議案を提出。午後一時から開かれた衆院本会議で討論と記名投票が行われました。与野党間で激しいヤジの応酬があり、民主党議員が牛歩戦術を展開するなど騒然とした雰囲気のなか、午後三時四十一分、河野洋平議長が投票を打ち切り、与党の反対多数で否決されました。
民主党の城島正光議員は解任決議案の提案理由の説明で、衛藤氏は「公平で円満な委員会運営に努める」との公約を顧みず与党単独で採決という暴挙を行ったと指摘。委員長としての見識がなく即刻辞任すべきだとのべました。同党の大谷信盛議員が賛成討論、自民党の宮澤洋一議員が反対討論を行い、日本共産党の塩川鉄也議員が賛成討論を行いました。
塩川氏は、衛藤氏が公聴会も開かず四月二十八日の委員会審議を突如打ち切り、与党単独で採決を強行したことは議会制民主主義をじゅうりんする暴挙だと指摘。年金改悪法案に七割を超える国民が反対している声を委員会審議に反映する努力をせず、与党の横暴を許したことはきわめて重大で、強行採決は年金法案の重大な欠陥とごまかしを覆い隠したまま衆院通過をはかったものだと厳しく批判しました。
さらに、衛藤氏が「入っています」と再三明言しながら、自らの国民年金への未加入・未納の事実を衆院本会議の採決終了まで隠ぺいしていた責任も重大だと指摘。法案の審議に責任を持つ委員長の職責に照らして断じて許されず職を辞すべきなのに、いまだにその責任を明確にしていないとし、「厚生労働委員長として、まったく不適任、不適格」とのべました。