2004年6月5日(土)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 宗教者は日本共産党の党員になれますか? 信仰と科学的社会主義の世界観との関係は? (埼玉・女性)
〈答え〉 日本共産党には信仰をもちながら党員になっている人が少なからずいます。信仰をもつことを理由に入党が拒否されることはありません。
日本共産党が理論的基礎とする科学的社会主義には、もちろん科学的世界観がふくまれますが、党は哲学団体ではなくて政治組織であり、政治上の一致を中心にして結ばれたものです。ですから、政治的、社会的変革をより正確にすすめるために科学的世界観を身につけることを重視しますが、哲学上のすべての一致を入党の条件として義務づけるものではないのです。
一九七五年に発表した「宗教についての日本共産党の見解と態度」では、「党内での布教活動を目的として共産党に入党するのではなく、綱領、規約という国民解放のための政治的一致にもとづいて活動する意思をもつ以上、信仰者であっても入党することができる」(新日本文庫『日本共産党と宗教問題』)と明確にしています。党綱領では「信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる」と明記しています。
副委員長で参院議員だった故小笠原貞子さんはクリスチャンでした。最近も、寺院住職が党公認で立候補しました。また、キリスト教、仏教、天理教など多くの宗教者が談話を寄せたり応援演説したりしています。四年前の第22回党大会では住職の代議員がこう発言しました。
「全国の宗教者党員は、みずからの宗教的信念と党のめざしている方向、綱領路線をぴたりと重ね合わせて、党活動に参加しています。そもそも生きとし生けるものの命と心を何よりも尊重し、ウソいつわりを許さない、つねに弱者の立場にたつ、慈悲の心、博愛の精神、このような宗教者の信条を、現代日本の政治の場において託せる政党は日本共産党しかありません」(柿)
〔2004・6・5(土)〕