2004年6月6日(日)「しんぶん赤旗」
年金改悪法案は五日午前の参院本会議で、自民、公明両党が賛成多数で可決、成立を強行しました。日本共産党は、野党共同提出の倉田寛之参院議長の不信任決議案や坂口力厚生労働相の問責決議案を掲げて与党側の暴挙と対決。民主、社民両党が議長交代をめぐる混乱から本会議を欠席したもとで、討論時間制限の動議を連発して妨害する与党に抗して、廃案めざして最後までたたかいぬきました。
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年金改悪法案の採決には厚労委の強行採決(三日)で質問権をはく奪された小池晃議員が反対討論。「国の責任で無年金者や低額年金者の底上げをはかることこそ、本当の改革だ」と述べ、中央公聴会も開かず、小池氏らの質問を封殺して恥じない政府・与党に対し「国民の信頼する年金制度など絶対につくることができない」と怒りで声を詰まらせながら糾弾しました。
参院本会議はこの日午前零時過ぎに再開、野党の「牛歩」による抵抗で二時間近くかかって国井正幸厚労委員長の解任決議案を否決しました。
午前四時二十分から倉田議長不信任案を採決する予定でしたが、当事者の倉田議長に代わって議事を進める民主党出身の本岡昭次副議長が突然「散会」を宣言。倉田議長が与党議員や衛視に守られて議場に入り、散会を取り消すなど混乱しました。
不信任案を取り扱う責任がある副議長が散会を宣言することには無理があり、議長も副議長も議事を処理できないもとでは参院事務総長が取り仕切るというルール通りになったため、日本共産党は本会議に出席。午前七時半から議長不信任案、坂口厚労相問責決議案、年金改悪法案の討論・採決にのぞみました。
小池氏と同じく質問権をはく奪された無所属の西川きよし議員は法案に反対。採決後「もう少し時間をかけてやってほしかった。国民に理解されない」と語りました。
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