2004年6月6日(日)「しんぶん赤旗」
五日、東京・練馬区、光が丘団地の土曜日の昼下がり。参院選は「年金で判断する」の声が相次ぎました。
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「十分、審議されていないし、中身がいいかげん。私は年金生活者ですから(法成立は)納得できない」というのは練馬区の主婦、岡本暁子さん(62)。「これから保険料がどんどん上がっていくのに、六十五歳過ぎたら、もらえるのが50%以下になっていくのなら、まじめに保険料を払っていこうという意欲だってなくなるでしょう」といいます。
参院選挙は「もちろん年金で判断しますよ。自民党、公明党の政権ではもうだめ。自民党政治と対決する政党をじっくり考えて選びたい」と話しました。
同区の主婦(60)も「与党が一方的に審議を打ちきって野党に質問させなかった。絶対おかしい」と憤慨。昨年の総選挙は民主党に入れました。「参院選? 民主党は今回は右往左往してすっきりしなかったし…」と迷います。日本共産党の年金政策を話すと、「不安定雇用に歯止めをかけ、年金の支え手を増やす」というくだりで「これが一番。若い人が定職につけるようにすることが欠かせない」とうなずきました。
夫婦で木陰で休んでいた吉野喜代司さん(68)=板橋区=は「今のままでは改悪だけだ」と厳しい口調です。「私は厚生年金をもらっている立場ですが、これからの人は不安でしょう。給付が上がることは、もうほとんどないのですから」
年金問題は参院選の判断材料にするといいます。「今の自民党政治のままじゃダメだ。誰か反対する人がいないと」。最後に「共産党は頑張ってくれ」と激励しました。
会社員の男性(30)=練馬区=は「反対。年金の保険料が増えて、老後にもらえる額が減るんでしょう? 賛成のわけがない」といいます。
審議の経過にしても「総理は、『十分議論している』なんていってますが、自分の都合で早く審議を打ち切ったようにしかみえない。まず必要なのは、保養施設建設などの無駄遣いの責任をどうするのかということでしょう」。
日本共産党の最低保障年金を説明すると「無駄な公共事業や軍事費を福祉に回すというのはいいですね」と話し、受け取ったパンフレットをじっくりと見ていました。
練馬区の男性会社員(56)は「納得なんかできない。将来が不安ですから。『百年安心』とかいっていたのに、保険料は上限なく上がるとか、給付が50%なんていうのもうそだったそうで、(政府与党は)信用できない」と怒りを隠しません。
「家を買ってローンを組んだんで、自分の年金のことも調べてみたんです。やっぱり将来もらえる年金額がよくわからない。もっといい年金制度にしてほしい」と、参院選挙で年金を判断材料に「する」を選択。しかし、こんどの選挙でどの政党を選ぶかは「むずかしいですね。前衆院選でもまよったんです。比例は民主党にいれ、自民の若い候補にいれたんだが、今回は…」と考え込んでいました。