2004年6月7日(月)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の小池晃政策委員長(参院議員)は六日のNHK日曜討論で、各党の政策責任者と討論し、自民・公明の与党が年金改悪法を強行したことについて「断じて認められない」と述べ、「(同法の)破たんは明白であり、(年金改悪は)実施しない、原点に戻ってもう一回最初からやり直すことを求めたい」と強調しました。
自民党の額賀福志郎政調会長が「十分に議論の機会を与えた。本質的な問題を議論してもらいたかった」などと述べたのに対し、小池氏は「これほど事実をあべこべに描くやり方はない」と強調。“保険料には上限がある”“給付は現役世代の平均収入の五割を保障する”という政府・与党の宣伝のウソ、ごまかしが参院で初めて明らかになったところで与党が数の力で乱暴に採決を強行したことを指摘し、「まともに議論しなかったのは与党の方だ」と強く批判しました。
額賀氏は年金改悪法について「社会保障制度の安心の第一歩」などと発言。小池氏は、年金改悪法をこのまま実施すれば「破たん必至」であり、「年金の土台は根本から崩れる」と強調。同法が(1)厚生年金の加入者が来年から急に増え始める(2)国民年金の納付率が今の六割から五年後に八割になる(3)保険料は上がるが、雇用には一切影響を与えない――などのでたらめな前提にもとづいていることを指摘し、実施させないことがなにより必要だと力説しました。
小池氏は「(年金制度の)本当の改革とは土台づくりだ」と強調。日本共産党が、憲法二五条の生存権を保障する制度として、「最低保障年金制度」を柱にした年金政策を提案していることを紹介し、「これこそが抜本改革だと思っており、(目前に迫った参院選では)これを訴えていきたい」と表明しました。
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