日本共産党

2004年6月10日(木)「しんぶん赤旗」

年金改悪法の実施 許さぬたたかいを

CS番組で 志位委員長語る


 日本共産党の志位和夫委員長は九日放映されたCSテレビ「朝日ニュースター」の番組「各党はいま」に出演し、年金改悪法やイラク多国籍軍への自衛隊参加問題などについて、朝日新聞政治部の佐藤和雄次長の質問に答えました。

 志位氏は、今国会で強行成立させられた年金改悪法について、政府が一番の売り物にしていた「保険料の負担は上限を設ける」「給付は現役世代の50%保障する」との二つの「看板」がうそだったことが日本共産党の質問で明らかになったことを指摘。「『百年安心』どころか、『百年不安』の法案だということがすっかり明らかになった。法案は強行されたが、実施を許さないたたかいを大いにすすめたい」と語りました。

 そのうえで、年金改悪法が成立した翌日の六日に坂口力厚生労働相が講演で、連合から「保険料を15%くらいのところで止めてもらって、その先は、年金財源について、税か保険料かを、よく判断させてもらう機会がほしい」と要請をうけ、「『現実的な意見だ。私はわかりました』と答えた」とのべたことを紹介。年金法案の採決を認め、年金財源として消費税増税に道を開いた自民、公明、民主の「三党合意」の狙いについて、「日本経団連も連合も、保険料15%までは認めるが、そこから先は保険料を上げない代わりに消費税を上げて、大企業が払うべき負担を、すべて国民に付けかえることを主張している。これにそくしたシナリオをすすめようというのではないか」と指摘しました。

 志位氏は、年金制度空洞化を打開する方策として一人五万円を保障する最低保障年金制度を創設し、その土台のうえに掛け金に応じた給付を保障する日本共産党の政策を紹介。その財源として、大企業にヨーロッパ諸国並みの応分の税と社会保険料負担を求めることを提起、最悪の福祉破壊税である消費税増税に頼るべきではないとのべました。

 イラク多国籍軍への自衛隊参加問題について志位氏は、武力行使を目的にした多国籍軍には参加できないとしてきた政府の公式見解を変更するもので、「憲法上の大問題だ」と指摘。「政府はイラク特措法の政令をちょっと書き換えて、政府の一存でやろうとしているが、日本の進路の大変更につながる問題として、国会での審議が必要だ」と語りました。


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