2004年6月10日(木)「しんぶん赤旗」
人権団体のアムネスティ・インターナショナル日本は九日、「『君が代』斉唱の強制に強い懸念を表明」する声明を発表しました。
八日の都議会代表質問で、横山洋吉・都教育長が、学校行事での「君が代」斉唱の際に教職員が児童・生徒に起立して歌うことを指導するよう求める職務命令を各校長に出させる方針を明らかにしたことを受けたものです。
アムネスティ日本は、二〇〇〇年四月十六日の総会で、「日の丸」「君が代」の強制が良心の自由を侵害するものと指摘する「良心の自由宣言」を採択しています。
声明では、「君が代」斉唱の音量を計測した福岡県教育委員会など、全国で強制力を増す方向で運用されているが、国際人権規約に明確に反する施策と強調。子どもへの実質的な強制は「子どもの権利条約」に反する重大な人権侵害であり、外国籍の子どもたちの存在を考えると人種差別撤廃条約にも抵触する可能性があるとしています。
そして、「日本政府および関係当局に対し、教育現場への日の丸・君が代の強制をただちにやめるよう強く求める」と結んでいます。