2004年6月12日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の石井郁子議員は十一日の衆院文部科学委員会で、東京都教育委員会が進める「日の丸・君が代」強制問題をとりあげ、生徒の内心の自由を侵す強制は認められないと追及しました。
石井氏は、一九九九年の国旗・国歌法案の審議で当時の小渕恵三首相が「児童生徒の内心にまで立ち入って強制しようという趣旨ではない」と答弁したが、現在も変わらないかと質問しました。河村建夫文科相は、今も変わらないと答えました。
石井氏は、都教委では、昨年十月の教育長通達で、式典の際「司会者が国歌斉唱と発声し起立をうながす」など十二項目もの指示を出し、従わないと職務命令違反とする問答無用のやり方が行われていると批判。「指導不足による生徒の不起立等」を理由に教職員を処分したことをとりあげて、内心の自由を認めるのなら「歌う歌わない、起立不起立で処分するのはおかしい」と追及しました。
河村文科相は「歌わなかったり起立しなかったことで不利益をこうむる。心理的な強制力が働くような方法で指導が行われることがあってはならない」と認める一方、処分については「児童生徒が起立したしないかではなく、教員が適切に指導したかどうかが問われている」と答えました。
石井氏は、内心の自由があるから都教委の通達でも「起立指導せよ」と書けないことをあげて処分に道理がないと批判。憲法に保障された内心の自由をしっかり守るよう求めました。