2004年6月16日(水)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の志位和夫委員長は十五日、国会内で記者団に対し、イラクの多国籍軍への自衛隊の参加問題について、「これまでの政府見解でも、武力行使を伴う多国籍軍への参加は憲法上許されないと言い切ってきた。今度編成される多国籍軍は明らかに武力行使を目的とするもので、参加は憲法上許されない。それはこれまでの政府見解からも説明がつかない」とのべました。
志位氏は「説明もなしに(日米首脳会談で)参加を決めてきたことが一番の問題だ」と小泉首相の態度を批判。多国籍軍には武力行使とそうではない部分に切り分けられるという政府の説明について、「多国籍軍の中に武力行使を伴う部分があれば、他に伴わない部分があったとしても、そこに参加することは指揮下に入ることになって許されないというのがこれまでの憲法解釈だった」と強調しました。
自衛隊が独自の指揮権をもって参加するとの議論も「ごまかしの議論で、(安保理)決議に『統一的な司令部の下に置かれる多国籍軍』とある」と指摘。「これまで『参加』とは指揮下に入ることだと定義してきた。その定義に照らして、『参加』といったからには指揮下に入るということになる」と指摘しました。
そして「みずからの憲法解釈をいとも簡単にかなぐり捨てて、憲法じゅうりんを前に進める。国民のみなさんが危ない、憲法をこんなにじゅうりんするやり方をしたら大変だという思いを強めているのは当然だ」とのべ、なし崩し的に派兵を狙う小泉内閣の姿勢をきびしく批判しました。