2004年6月19日(土)「しんぶん赤旗」
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「自衛隊のイラク多国籍軍参加は、まったく違憲・違法なものであり、私たちは絶対に反対です」。政府が多国籍軍への自衛隊参加を閣議決定した十八日、約千二百の団体・市民が共同声明を発表しました。
「共同声明」は、ワールドピースナウ実行委員会が十三日からインターネットなどで呼びかけていたもの。東京・千代田区の衆院第一議員会館で記者会見した同実行委員会の高田健さんは「どうしても黙っているわけにはいかないと呼びかけた。北海道から沖縄まで予想を上回る賛同があった」と語りました。
記者会見には、札幌地裁でイラク自衛隊派兵の違憲訴訟をおこした元郵政相で元防衛政務次官の箕輪登さんが同席。「自衛隊を(多国籍軍に)参加させるというのは、国会をはなはだ侮辱する行為だ。憲法九条が固くことわっている。武力行使の道具をイラクに持ち出したことは重大だ。国会の承認もなく、ブッシュに会ったら約束してくるというこんなばかな話がありますか。ほんとうに憤りを感じる」と一喝しました。
さらに箕輪さんは、新法をつくってイラクに自衛隊派兵をさせようとしている民主党も批判しました。
東京地裁に同違憲訴訟を起こしている内田雅敏弁護士も「小泉内閣が、憲法に違反し、国会も軽視して、まさに無法者のようにふるまっている」と怒りをぶつけました。
日本キリスト教婦人矯風会は十六日、「自衛隊の多国籍軍参加に反対し、イラクからの即時撤退を求める要望書」を内閣府に提出しました。
日本宗教者平和協議会は十八日、自衛隊多国籍軍参加の閣議決定に抗議し、決定の撤回とイラクからの即時撤退を求める文書を小泉首相に送付しました。