2004年6月24日(木)「しんぶん赤旗」
中曽根康弘元首相は二十三日、文化放送主催の「政治塾」で講演し、今回の参院選の当選者の任期(六年)中に、改憲が行われる可能性が非常に出てきているとのべ、参院選の重要性を強調しました。
中曽根氏は「来年の秋以降は、各党が憲法問題についての正式な態度を決め、あるいは憲法草案が出てきて、論争がおこなわれる。そうするとようやく憲法問題というものが政治日程に上ってくる。それは再来年ごろだ」とのべました。
そのうえで、改憲問題と参院選の意義について、「今の参議院の皆さんが当選すると任期は六年ある。その仕事が終わるまでに憲法改正がおこなわれる可能性が非常に出てきている。それだけ今度の参議院選挙というのは大事だ。候補者になり、参議院議員になった者は、そういう大きな使命感と責任感を持ってやらなきゃいかんし、国民の皆さんもそういう気持ちで投票していただかなければならない。そういう歴史的段階に来たとみている」とのべました。
また、民主党の改憲問題での対応について「自民党は(結党五十周年の)来年の秋までに憲法草案をつくると言っている。民主党はその翌年までにつくると言っているが、おそらく繰り上げてつくることになると思う。与党より先に憲法草案をつくるという意欲が出るだろう」とのべました。