日本共産党

2004年6月25日(金)「しんぶん赤旗」

戦闘、爆発で70人死亡

「主権移譲」目前に

イラク・ファルージャ 米軍が戦車、ヘリ投入


 【カイロ=小泉大介】今月末に「主権移譲」を控えたイラクでは二十四日、各地で警察署などを狙った攻撃や米軍と武装勢力との衝突が激発し、米兵三人を含む約七十人が死亡、二百七十人が負傷しました。イラクの治安・軍事情勢は、「主権移譲」にも影響を及ぼす深刻な事態となっています。

 イラク北部モスルでは二十四日、警察署を狙った自動車爆弾によるとみられる爆発が七回発生し、イラク保健省の発表によると、少なくとも四十四人が死亡、二百十六人が負傷しました。米軍はこの爆発で同軍兵士一人が死亡、三人が負傷したと発表しました。

 イラクの首都バグダッド西方約五十キロのファルージャでは同日、米軍が武装勢力にたいし、戦車に加えて戦闘機や武装ヘリコプターも動員した激しい攻撃を行い、武装勢力も銃撃でこれに応戦し、米軍ヘリ一機が緊急着陸する事態も発生。米軍が十九日と二十二日の二度にわたり行った空爆と今回の攻撃により、同地で五月はじめから続いていた「停戦」は事実上崩壊しました。

 また、二十四日にはバグダッド北方約五十キロのバクバで武装勢力が米軍と警察署にロケット弾攻撃を行い、少なくとも米兵二人が死亡、七人が負傷し、イラク人警察官などイラク人十三人も死亡しました。米軍は武装勢力にたいし五百ポンド爆弾も投下したほか、住民居住区への攻撃を行うなど緊張が激化しています。

 バグダッド西方約百キロのラマディでも同日、武装勢力が警察署を襲撃し、少なくともイラク人三人が死亡。バグダッド南部の米軍とイラク警察の合同検問所では、自動車爆弾による爆発が発生し、イラク警官四人が死亡しました。


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