2004年6月26日(土)「しんぶん赤旗」
イラク多国籍軍司令官に指名されたケーシー米陸軍副参謀総長(大将)は二十四日、上院軍事委員会の指名承認公聴会で証言し、イラク占領軍が多国籍軍に移行しても、イラク人反政府派に対する攻撃態勢は維持すべきだと述べました。多国籍軍になっても、最近のファルージャでの虐殺作戦のような攻撃を継続するとの方針を示したものです。
公聴会で民主党のレビン議員は、「イラクでの主権移譲に伴い駐留米軍司令官は、イラク人反政府派に対する攻撃作戦や急襲からイラク治安部隊の訓練に重点を移すよう命じられたとの報道があるが、これは正確か」と質問しました。
これに対しケーシー大将は、「攻撃的な考え方から防御的な考え方への移行という話は聞いたことがない。われわれは攻撃的な考え方を維持しなければならないというのが私の主要関心事だ」と回答しました。
同氏は「攻撃的な考え方」の意味について、「多国籍軍指導者が一貫して敵に焦点をあて、敵の脆弱(ぜいじゃく)性と、それにつけこんでわれわれに何ができるかを一貫して評価する継続的な過程だ」と説明。攻撃的態勢を日常的に維持する必要があることを強調しました。
同氏は、ファルージャでの最近の米軍の攻撃作戦を例に引き、多国籍軍として「引き続き、反政府派を追跡する情報活動を発展させ、精密な武力行使をする」と表明しました。