日本共産党

2004年6月27日(日)「しんぶん赤旗」

6カ国協議

核凍結の具体化図る 議長声明を発表し閉幕

核問題解決へ前進期待 志位委員長が談話


 【北京=菊池敏也】二十三日から北京で開かれていた北朝鮮の核問題をめぐる第三回六カ国協議は二十六日、「朝鮮半島の非核化に向けた第一段階の措置」を早期に実施するという表現で核凍結の具体化を図るとした議長声明を発表し、閉幕しました。

 声明は、六カ国は次回協議を北京で九月末までに開催することに原則合意したと表明。それまでに作業部会を開いて「非核化の第一段階」の範囲、期間、検証方法や、それに対する見返り措置を具体化することになりました。また声明は、「言葉対言葉」「行動対行動」の段階的プロセスで平和的解決を求めることを強調。今回の協議で各国が示した提案には「共通要素がある」一方、「相違点を縮小するためにさらに議論が必要」と述べました。議長を務めた中国の王毅外務次官は閉会後の記者会見で「新たな共通認識に達し、朝鮮半島の非核化へ向けて新たな一歩を踏み出した」と成果を強調しました。

 六カ国協議では今回初めて米国、北朝鮮など各国が朝鮮半島の非核化に向けた具体的な提案を示し、米朝が原則論を応酬していたこれまでの協議から実質的な話し合いへ踏み出しました。濃縮ウラン疑惑や核の平和利用、「凍結と見返り」などをめぐる米国と北朝鮮の対立の解決は今後の協議に持ち越されました。


核問題解決へ前進期待

志位委員長が談話

 二十六日、北京で開かれていた北朝鮮核問題に関する第三回六カ国協議の閉幕にあたり、日本共産党の志位和夫委員長は同日、次の談話を発表しました。

 第三回六カ国協議が、朝鮮半島非核化への第一歩を早急に踏み出す合意に至ったことを歓迎する。全体として実質的で真剣な議論がおこなわれ、米国と北朝鮮も直接会談し、北朝鮮は米国の提案を積極的なものとして検討を表明した。

 わが国にとっても、北東アジアの平和と安定にとっても、重要な課題となっている北朝鮮の核問題の解決にむけて、協議が前進することを期待する。

 今回の六カ国協議では日朝両国協議もおこなわれた。先の日朝首脳会談でも再確認されたように、両国が「日朝平壌宣言」を基礎として両国交渉を本格化させ、双方の懸案事項を包括的に解決するための具体的措置を前進させるよう希望する。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp