2004年6月28日(月)「しんぶん赤旗」
三十日のイラク暫定政府への主権移譲を前に同国北部、中部などで爆弾攻撃が相次ぐなか、米占領軍報道官のキミット准将は二十六日の記者会見で、国際テロ組織アルカイダと結びついたザルカウィ氏がその首謀者であり、中部ファルージャに潜伏しているとして、同市への攻撃を継続する構えを強調しました。
ロイター通信によると、キミット准将は先週で三度目になる二十五日のファルージャ空爆で、ザルカウィ氏をあと一歩で殺害できるところだったと発言。「依然として彼がイラク国内で第一の標的であり、テロリストの事実上の指導者だ」とし、同氏の拘束または殺害に千万ドル(約十億八千万円)の懸賞金をかけることを明らかにしました。
米軍関係者によると、二十五日の空爆で二十―二十五人の住民が死亡しています。
ファルージャをまとめる地元指導者らは、ザルカウィ氏は同市におらず、米軍の主張は「市民の住宅を攻撃する言い訳にすぎない」と反発しています。同市からの米軍追い出しを目指す過激派も、外部の手助けは不必要だとし、ザルカウィ氏の潜伏を否定しています。