日本共産党

2004年6月28日(月)「しんぶん赤旗」

政治の土台から改革を

フジテレビ系「報道2001」 志位委員長が主張


 日本共産党の志位和夫委員長は二十七日朝、フジテレビ系番組「報道2001」に出演し、小泉「構造改革」、年金、イラク、北朝鮮の問題について各党党首と討論しました。この中で志位氏は、自民・公明の与党と民主党が年金問題で負担増はやむを得ないとしていることについて「政治の土台から改革するという立場がない」と批判しました。

 自民・公明の与党が強行した改悪年金法について、小泉純一郎首相は「政府が上げた法案を廃案にすればどんどん負担も上がっていく」などと言い訳に終始。民主党の岡田克也代表は「将来、社会保障制度の中で消費税をどう位置付けるかは、きちんと言うべきだ」と首相に迫りました。

 これに対し志位氏は、両者の主張について「政治の土台から改革するという立場がないから、そういう議論が出てくる」と強調。税金の使い方で、ヨーロッパでは社会保障が主役になっているのに、日本では公共事業四十兆円、社会保障二十五兆円とまったく逆立ちしている実態を告発しました。

 また、年金「一元化」問題について志位氏は、格差のある現行制度を是正し、公平な制度をつくることは必要だとした上で、日本共産党は、無年金者をなくし、低額年金を底上げすることによって格差是正をはかる「最低保障年金制度」を提唱していることを紹介。一方で、「一元化」の名のもとに与党や民主党で議論されているのは大幅な負担増・給付減の方向だと述べ、「(制度を)貧しくする方向での『一元化』を国民は望んでいない」と強調しました。

 自衛隊のイラク多国籍軍参加問題で、小泉首相は「(自衛隊の活動は)全く変わらない」「イラク国民から歓迎されている」と繰り返しました。

 志位氏はこの間、自衛隊が参加するイラク多国籍軍は武力行使を伴うものであり、「武力行使を伴う多国籍軍に自衛隊が参加することは憲法上許されない」という政府見解とも整合性がとれないことを首相を問いただしても、まともな答えはないと批判。イラク国民も占領軍の撤退を求めていることを、占領当局自身が実施した世論調査を示して強調しました。


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