日本共産党

2004年6月29日(火)「しんぶん赤旗」

年金改悪法

強行採決で信頼失う

実施中止、土台づくりの議論を

NHK番組 小池政策委員長が主張


 日本共産党の小池晃政策委員長は二十七日夜、NHKの「参院選特集 各党代表に問う」に出演し、年金、自衛隊の多国籍軍参加問題などについて参院の各党代表と討論しました。

 このなかで自民党の青木幹雄参院幹事長は、年金改悪法について「このままでは年金制度が破滅していく。来年度でも四兆七千億円の赤字が出てくる」「強行採決とおっしゃいますが、民主党が(委員会室に)なだれ込んで現場が混乱してはいけないということで、そういう(強行採決)判断をした」と発言しました。

 これに対し小池氏は「私の質問の直前で強行採決された。まったく平穏だったのに数の力で暴力的に採決された。これにまったく反省がないのは驚きだ」と批判。保険料は上限があり、給付は下限があるという政府・与党の説明がでたらめだったと述べた上で、「年金制度は国民と政府の信頼で成り立つものなのに、偽りの説明をして最後は数の力で強行採決する。こういうやり方では発足時から国民の信頼を失う」と指摘。さらに「四兆七千億円の赤字」について「今度の法案が通っても来年度は三兆八千億円の赤字がでる。数字を大きく見せる偽りの数字だ」とのべ、うそを重ねる自公を厳しく批判しました。

 小池氏は、保険料を払えない人が一千万人をこえ、低額年金で年金制度の土台が崩れているのに、年金改悪法はそこにまったく手をつけていないと指摘。「最低保障年金制度」(月額五万円)で底上げをはかる日本共産党の提案を説明し、「こうすれば年金水準が下がる人は一人もでないし、厚生年金を含めて八割の人は受給額が底上げされる」と強調。「改悪法の実施は中止し、生活の基本的部分をしっかりささえる年金制度をどうつくるかの議論が必要だ」と主張しました。

 自衛隊のイラク多国籍軍参加問題について小池氏は「政府が国会で『いまの憲法の下では参加できない』と繰り返しいってきたことを、国会の議論もなしに、こんなに簡単にとびこえていいのか。あまりにも無責任すぎる」と批判。青木氏は「(小泉首相を)信用してあげないといけないと思う」とのべ、失笑を買いました。

 最後に参院のあり方が議論になり、小池氏は「年金改悪法について衆院で中央公聴会を開かなければ参院でも開かない。衆院で強行採決すれば参院でもやる。こういうやり方こそ参院の存在意義を失わせるものだ」と指摘しました。


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