2004年6月30日(水)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 北朝鮮による拉致問題を初めて国会で明らかにしたのは「公明党が最初だ」という人がいます。国会ではどんなやりとりがあったのですか?(大阪・一読者)
〈答え〉 拉致事件を国会で最初にとりあげて、北朝鮮による犯行の疑いがあると認めさせたのは、88年3月26日、参議院予算委員会で、日本共産党の橋本敦議員の質疑でした。
橋本議員 捜査をあずかる国家公安委員長として、こういう家族の今の苦しみや思いをお聞きになりながらどんなふうにお考えでしょうか。
梶山静六国家公安委員長 昭和53年以来の一連のアベック行方不明事犯、恐らくは北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚でございます。解明が大変困難ではございますけれども、事態の重大性にかんがみ、今後とも真相究明のために全力を尽くしていかなければならないと考えております。
最近も、公明党議員の質問に政府は次の答弁をしています。
山口那津男議員(公明) 国会の場で、言わば拉致に関する容疑というものが初めて指摘をされ、警察庁としてこの容疑の存在を認めたというのは一体いつごろになるんでしょうか。
谷垣禎一国家公安委員長 (80年3月に公明党の議員が質問したが)まだ当時はこれが北朝鮮の拉致に関するものであるかどうかということについては御答弁ができない状況で、まだそういう御答弁はしておりません。その後、8年ほどたちまして…(橋本敦議員が質問した88年の)3月26日の参議院予算委員会では、福井、新潟、鹿児島の各県下のアベック拉致容疑事案とそれから辛光洙事件ですね、これについて御質疑がありまして、それに対して、警察庁としてこれが北朝鮮による拉致の疑いがあるという答弁、そういう答弁ができたのはこのときが最初でございます。(02年11月5日、参議院内閣委員会)
さらに今月15日の参院拉致特別委でも日本共産党の緒方靖夫議員の質問に、斎木昭隆外務省アジア大洋州局審議官がこのことを再確認しています。(喜)
〔2004・6・30(水)〕