2004年7月1日(木)「しんぶん赤旗」
 記者会見する志位委員長＝30日、長野・上田市 |
日本共産党の志位和夫委員長は三十日、遊説のため訪れた長野県上田市内で記者会見し、小泉純一郎首相が二十九日の報道各社の共同インタビューで、社会保障費の財源として消費税の引き上げが必要だと明言したことについて、「参院選に入って初めて、踏み込んで消費税増税の方向を明言したものとして、大変重大な発言だ」と指摘しました。
志位氏は、首相が「引き上げの時期や幅について与野党で早く協議をはじめたほうがよい」とのべたことについて、「自民党と民主党が消費税を何パーセント引き上げるのか、時期をどうするのか、具体的な協議の段取りも立てていくべきだと明言したものであり、これも重大だ」と強調しました。
志位氏は、さらに首相が「二年の間に何パーセントというのはちょっと無理だろう」とのべたことについては「ここにはごまかしがある。事態は辛くみなければならない」と指摘。(1)昨年十二月の「与党税制改正大綱」で二〇〇七年度をめどに「消費税を含む抜本的税制改正を実現する」と明記されている(2)二〇〇四年度の骨太方針「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」で、「大綱」を踏まえ「相互に関連する税制改革案を包括的かつ抜本的に検討し、重点強化期間内を目途に結論を得る」とのべられている―ことをあげました。
 自民・公明の２００４年度「税制改正大綱」（上）と、小泉内閣の２００４年度「骨太方針」 |
「『重点強化期間内』というのは二〇〇五、〇六年度をさしている。そこで消費税増税の『結論』をえて、二〇〇七年から『実現』をはかるというのが与党の方針だ」として、そのために自民党が民主党に増税具体化のための「協議」を呼びかけるというところまで事態は切迫していると強調しました。
そして「この問題はいよいよ選挙戦の重大な争点の一つとなってきた。私たちは消費税は最悪の福祉破壊税であり、『福祉のため』としてこの税金を上げることは邪道中の邪道だといってきた。そうした立場で大いに増税計画に反対する論陣を張り、増税反対の日本共産党に、と訴えていきたい」とのべました。
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