2004年7月2日(金)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】イラク中部ファルージャで六月三十日夜、米軍が民家を空爆しました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラが病院関係者の話として伝えたところでは、イラク人七人が死亡し、十七人が負傷しました。六月十九日以降、同軍によるファルージャ爆撃は今回で四度目。「主権移譲」後は初めてです。
イラクでは六月二十八日の主権移譲で米軍主導の占領軍は「多国籍軍」に名称を変えました。しかし今回の爆撃は、同軍が占領軍としての実態をいささかも変えていないことを示しています。
現地からの報道によると、米軍が爆撃したのは、ファルージャ南西部のジベール地区の民家。現場は完全に破壊され巨大な穴があいており、死傷者が増える可能性もあります。
米軍のキミット報道官は三十日、声明を発表。爆撃の標的は、過去三回と同様、国際テロ組織アルカイダとの関係が指摘されているザルカウィ氏グループの隠れ家だったとのべる一方、爆撃の「成果」には一切触れませんでした。声明はまた、「ザルカウィ氏の部隊を発見すればいつでもどこでもこれを攻撃する」とのべ、今後も爆撃を継続する方針を示しました。