日本共産党

2004年7月5日(月)「しんぶん赤旗」

消費税増税

自民・公明、民主が相次ぎ表明

社会保障にふさわしくない 福祉破壊税

市田書記局長がテレビ討論で批判 憲法でも対決鮮明


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「報道2001」でパネルをしめして消費税増税論を批判する市田忠義書記局長=4日、フジテレビから

 参院選最後の日曜日となった四日、NHKと民放の三番組で各党書記局長・幹事長討論が行われ、自民、公明、民主各党は消費税増税の方向をそろって明言、憲法問題でも自民、民主が九条改憲で集団的自衛権の行使に踏み込む姿勢を示しました。日本共産党の市田忠義書記局長は「国の政治の基本問題で、自民党と民主党が同じ土俵で政権交代を競い合う状況」と指摘。「財界・アメリカ言いなり政治の病根にメスを入れる本当の改革をめざす党はどこかを訴えていきたい」と最終盤への決意を語りました。

浪費削り、大企業に応分の負担で増税なしでできる

 フジテレビ番組で消費税率の上げ幅を問われ、「必要な%」(自民・安倍晋三幹事長)、「目的限定で3%」(民主・藤井裕久幹事長)、「協議して積極的に」(公明・冬柴鉄三幹事長)と書いたフリップを三党が提示。安倍氏は「二〇〇七年度以降は必要であれば上げざるをえない」とし、冬柴氏も「社会保障全般からみるとこの時期までには消費税というものを考えなければならない」と明言しました。藤井氏は「(消費税率上げ幅の)3%は相当長く続く」(NHK番組)と消費税増税を長期にわたって推進していく立場を示しました。

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 フリップで「NO」と回答した市田氏は「消費税は所得の少ない層ほど負担が重く、もっとも社会保障にふさわしくない『福祉破壊税』だ。財源というとすぐ消費税という発想を転換すべきだ」と主張。無駄な浪費削減や、ヨーロッパに比べて少ない大企業の税・社会保険料の負担をヨーロッパ並みに求めることで、消費税増税に頼らなくても十分にやっていけることを明らかにしました。

9条改憲の狙いは米軍と一体になった海外での武力行使

 憲法をめぐっては改悪の狙いが九条にあることが浮き彫りに――。

 安倍氏は小泉首相が“九条改定で集団的自衛権を行使するようにすべきだ”と発言したことについて「権利があれば行使できるようにするべきだ」(フジテレビ)と述べ、藤井氏は「個別的自衛権も憲法には書いていない。集団(的自衛権)を含めて書かなければいけない」(同)と発言。冬柴氏は「自衛隊が国際貢献できる。そういうことは憲法改正ということになる」(NHK)と九条改憲で踏み込みました。

 市田氏は九条改憲の最大の狙いが「米軍と一体となって自衛隊が海外で武力行使ができるようにすることだ」と指摘。同盟関係で先制攻撃に協力する立場は国連憲章にも反すると批判し、九条を踏まえて世界の平和の流れを進めることこそいま必要だと主張しました。


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