2004年7月8日(木)「しんぶん赤旗」
アメリカ・ロサンゼルスにある日本語テレビ放送局UTBが六月二十七日、初めての海外在留邦人向けの政見放送を放送しました。タイトルは「ニッポンの政治」で一時間番組。日本共産党の志位和夫委員長や自民、公明、民主、社民の各党党首にインタビューしたもの。南カリフォルニアを中心に流されました。
海外に住む日本人に対しては、二〇〇〇年五月以降の衆参比例選挙から在住先で投票できるようになりました。選挙の時期になると有権者から「どの政党がどんな政策を持っているのかわからない」という声が上がり、UTBは「少しでも投票のヒントになるように願って」番組を制作したといいます。
各党首には(1)党の基本的方針(2)参院選で訴えたいこと(3)日本の安全保障(4)今後の日米関係(5)海外在留邦人への対応(6)海外在留邦人へのメッセージ―の六つの質問が出されました。発言時間は各党首同じです。
志位委員長は党の方針について「“アメリカいいなり”と“財界の横暴勝手”の二つの問題にメスを入れ、『国民が主人公』の日本に切りかえる」と訴えました。自民、公明、民主の各党は(3)や(4)の質問に対し、日米安保の堅持を主張しました。
志位委員長は在留邦人へのメッセージとして「広い視野に立って世界を見ている目で、日本の政治も判定していただき、母国日本の政治を良くしていく方向で力を貸していただきたい。それがみなさんの海外での活動を支えるためにもなるのではないかと思います」と訴えました。
番組は参議院の構成や各党についての短い説明を織り交ぜながら展開。日本共産党について「一九二二年、科学的社会主義を理論的な基礎として誕生」と紹介しました。
この番組を見たロサンゼルス在住の女性美容師(45)が「志位委員長の話に一番共感を受けた」というメールを党本部に寄せました(三日付)。その後、この報道に読者から「アメリカ在住の妹が共産党に投票したいというのだが、どうしたらよいか」という問い合わせも編集局に寄せられています。