日本共産党

2004年7月9日(金)「しんぶん赤旗」

年金施設 たたき売り

グリーンピア指宿

建設206億円、売却6億円


 厚生労働省所管の年金資金運用基金(理事長=近藤純五郎元厚生労働事務次官)が鹿児島県指宿市に保有する大規模保養基地「グリーンピア指宿」が、民間企業に建設費のわずか3%、六億円で売却されることが八日、明らかになりました。

 競争入札で落札した医薬品開発の「新日本科学」(本社・東京)は同日、鹿児島市内で発表しました。

 約三百四十二万平方メートルの土地にホテル、屋内プールなどを備えたグリーンピア指宿は、国民の年金保険料約二百六億円をかけて建設。一九八五年四月に開業しましたが、二〇〇二年五月末、累積赤字約六億円を抱え、運営停止(閉鎖)となりました。

 同年四月に譲渡先を民間公募したものの不調に終わっていました。

 全国十三のグリーンピアは、赤字経営への批判が強まり、〇五年度末までに廃止されることが決まっています。すでに「岩沼」(宮城県)、「二本松」(福島県)と「土佐横浪」(高知県)の一部が地元自治体などへの譲渡が決まっていますが、民間企業への売却は初めて。

 日本共産党の小池晃参院議員が五月十八日の参院厚生労働委員会で追及しましたが、売却見込み額が出ている七施設を含めると、売却予定額は建設費の2・4%にしかなりません。


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