2004年7月13日(火)「しんぶん赤旗」
米海軍は六月上旬から八月までの予定で、七つの空母攻撃群を太平洋、ペルシャ湾など五つの地域に同時展開し、地球規模での戦闘能力を誇示する大規模演習「サマーパルス04」を行っています。米国の先制攻撃戦略を具体化する米海軍の新しい作戦構想「艦隊即応計画(FRP)」にもとづくもので、今回が初めてです。
横須賀基地(神奈川県)を母港とする空母キティホークも参加。その準備として十二日から十六日まで、同空母の艦載機が厚木基地(同県)でNLP(夜間離着陸訓練)を強行する構えです。
「サマーパルス04」には定期の訓練や現在進行中の軍事作戦、同盟軍との共同演習などが含まれています。米海軍は、空母ジョン・C・ステニス攻撃群が参加してハワイ沖で行われている環太平洋合同演習「リムパック04」も、同演習の一環に位置付けています。リムパックには海上自衛隊の護衛艦や潜水艦などが参加しています。米国防総省は「同盟軍、連合軍とともに五つの戦域で作戦を行うことにより、信頼性の高い戦闘能力を用意する」と強調。同盟軍の動員も大きなねらいになっています。