日本共産党

2004年7月14日(水)「しんぶん赤旗」

厚労省検証会議

ハンセン病調査速報を提出

権利法制化など提言


 ハンセン病問題の真相究明のため、厚生労働省が設置した第三者機関「ハンセン病問題検証会議」(座長・金平輝子元東京都副知事)は十三日、全国の療養所入所者を対象に行った実態調査の速報を坂口力厚労相に提出しました。また、入所者の権利についての法制化などを求めた再発防止のための提言も併せて提出しました。来年三月に最終報告をまとめます。

 調査は全国十三カ所の国立療養所の全入所者を対象に実施、約二割に当たる七百六十九人が回答しました。回答者のうち、四十一年以上の長期入所者が八割を超えました。自発的な入所者は全体の約一割にすぎず、13・5%の人が強制連行されていました。

 男性入所者のうち約38%が断種手術を経験。自由記述では「断種は結婚の条件だった」「子供ができたが堕胎させられた」などの記載が目立ったといいます。

 「患者作業」を経験した人は全体の約九割に上り、うち約四割は「作業が病状に影響した」と回答しました。また、所内での自殺を見聞きした経験がある入所者が八割を超えました。

 調査結果を受けた提言では、入所者の自己決定権などを定めた法律の制定のほか、政策決定の透明性を確保するシステムの構築などを要望。さらに、提言を具体化するための新たな委員会の設置も求めました。


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