日本共産党

2004年7月15日(木)「しんぶん赤旗」

“反ブッシュ”呼びかけ

総会出席拒否に反発

米国最大の人権団体


 【ワシントン=遠藤誠二】米国で最大規模の人権団体といわれる「全米黒人地位向上協会」(NAACP)は、十一月の大統領選挙で現職のブッシュ共和党候補再選を阻もうと国民によびかけています。

 ブッシュ大統領がNAACP総会の出席を拒否したことから、ブッシュ再選阻止の行動に踏み切ったものです。米国で人口二番目のマイノリティー(少数民族出身住民)であるアフリカ系住民の投票行動に影響を与えそうです。

 十一日、フィラデルフィアで開かれた年次総会で演説したNAACPのボンド委員長は、ブッシュ大統領や共和党が「人種差別と(人種間の)分断を行っている」と批判。そのうえで、米国のアフリカ系住民らは「この国での政権交代にむけ行動に移す準備はできている」と述べました。

 一九〇九年に設立され米国で最も長い歴史を持つ人権団体NAACPの年次総会には、大統領選の年に大統領自身が出席し演説することが慣例となっています。

 二〇〇〇年には大統領候補として総会に参加したブッシュ大統領は、「日程の都合」を理由に今年の総会出席を断り、一九三〇年代以来の慣例を初めて破る大統領となりました。

 NAACPは、イラク戦争や経済、教育問題などをめぐり、ブッシュ政権の政策に批判的な立場をとっています。大統領の出席拒絶は、日程の問題というより、自分に批判的な組織の集会には出ないというかたくなな態度がみてとれます。


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