2004年7月16日(金)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】イラクでは大都市の市長や政府幹部が相次ぎ殺害され、各地で自動車爆弾事件も続発しました。
イラク内務省は十四日、イラク第三の都市、北部モスルのカシュモラ市長がバグダッドに移動する途中、モスル南方約百キロの地点で襲撃され死亡したと発表しました。護衛二人も死亡しました。またイラク産業省は十四日、同省の監査を担当するカリム局長が十三日、自宅を出たところで銃撃され死亡したと発表しました。
一方、西部のハディサでは十五日、警察署近くで自動車爆弾が爆発し、警察官三人と民間人七人の計十人が死亡、約四十人が負傷しました。中部カルバラでも自動車爆弾でイラク人二人が死亡しました。
これより先の十四日夜には北部キルクークの民家にロケット弾のようなものが撃ちこまれ、子ども三人を含む一家四人が死亡しました。
バグダッド西方のラマディエでは十四日午後、米海兵隊とイラク武装勢力が交戦し、イラク人五人が死亡、二十一人が負傷したとみられます。
イラク暫定政府のヤワル大統領は十四日の記者会見で治安の深刻さを認め、「一週間や一カ月で改善するとは考えていない。六カ月から一年かかるだろう」とのべました。