日本共産党

2004年7月17日(土)「しんぶん赤旗」

英労働党 下院補選でまた敗北

イラク戦争が争点に

反戦・自由民主党が圧勝


 【ロンドン=西尾正哉】英労働党は、十五日に投・開票された二選挙区の下院補欠選挙でイラク戦争反対を強く押し出した自由民主党に追い上げられ一選挙区で敗れ、もう一選挙区では接戦の結果かろうじて議席を維持しました。

 ブレア政権与党の労働党は昨年来、地方選挙、下院補欠選挙、欧州議会選挙と連続して敗北。来年にも見込まれる総選挙を前に地盤の選挙区で敗れたことは極めて深刻な打撃となりました。

 補選が行われたのは、イングランド中部のレスターサウス、バーミンガムホッジヒル両選挙区。両区はいずれも前回総選挙では労働党が安定した得票で議席を得ていました。どちらも労働者が多くイスラム教徒も多数居住しています。

 レスターサウス選挙区では、自由民主党は約35%を獲得し、労働党(29%)に大差をつけました。また反戦組織の「戦争ストップ連合」の幹部などが結成したレスペクトも12%を獲得しました。バーミンガムホッジヒルでは、労働党が36%で議席を維持したものの自由民主党34%と追い上げられ、票差は前回総選挙の一万一千票から四百六十票に縮まりました。

 自由民主党のケネディ党首は「まったく驚くほどの結果となった。イラク戦争が巨大な争点となった」と述べ、イラク戦争反対を押し出した同党が支持を得たと強調しました。

 一方、イラク戦争を支持した野党第一党の保守党はいずれの選挙区でも振るわず第三党に転落し、「総選挙で同党の政権奪還に向けたチャレンジに深刻な疑問を投げかける」(タイムズ紙十六日付)ものとなりました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp