2004年7月18日(日)「しんぶん赤旗」
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イラク国際戦犯民衆法廷の第一回京都公判が十七日、京都市内で始まり、市民ら五百人が参加しました。
公判では、インドの弁護士、ニルーファ・バグワットさんが代表あいさつし、戦争放棄の憲法をもつ日本で公判を開く意義に触れました。
世界各国の弁護士らで構成される検事団が、米国のブッシュ大統領と英国のブレア首相、イラク戦争に積極的に加担した日本の小泉首相の各被告人の罪状を、各地での公聴会を通じて作成した起訴状に基づいて陳述。国際法と国連決議を無視したイラク攻撃、とりわけ民間人への無差別攻撃や劣化ウラン弾の使用などについて詳細に告発しました。
証人としてサバハ・アルムフタルさん(アラブ法律家協会長、在英イラク人)やアジアプレスの坂本卓氏らが、無差別殺りくや捕虜虐待の実態を証言しました。
被告人の出廷が実現しなかったため、アミカスキュリエ(被告弁護の論述をする法廷助言者)が、大量破壊兵器疑惑に触れ攻撃の正当性を陳述。一方、検事団が、査察継続のさなかに攻撃を開始した無法性や、核兵器の存在を認められなかったとする米英の調査委員会報告に基づいて反論しました。十八日には第二回公判を開くほか、世界各地での公聴会を経て、十二月に東京で結審。来年三月に判決が下されます。