2004年7月19日(月)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】イラク多国籍軍を主導する米軍は十八日早朝、同国中部ファルージャの民家を再度爆撃し、イラク人十一人を殺害しました。米軍によるファルージャの民家爆撃は五日にもおこなわれたばかり。六月十九日以降、六回目となり、あわせてイラク人約八十人が死亡しています。
ロイター通信が現地病院関係者の話として伝えたところによると、死者のなかには女性や子どもが含まれています。目撃者は、米軍と武装勢力が戦闘をおこなった後に、米軍ヘリが戦闘現場近くの一般家庭の民家を空爆し、家屋はがれきと化したとのべています。
イラク駐留米軍は空爆の実施を認めましたが、標的は国際テロ組織アルカイダと関係があるとするザルカウィ氏一味の隠れ家だったなどとしています。イラク暫定政府のアラウィ首相は、多国籍軍側から事前に爆撃の通告をうけ、これに同意していました。
爆撃現場を取材したアラブ首長国連邦の衛星テレビ・アルアラビアの記者は、今回の爆撃では死者のほかにも多数の女性や子どもが負傷したと伝えるとともに、現在、米軍戦闘機やヘリは日常的にファルージャ上空に展開しており、爆撃は市内全域に及んでいると指摘しました。