2004年7月24日(土)「しんぶん赤旗」
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【ボストン=浜谷浩司】米大統領選挙でブッシュ大統領への挑戦者、民主党の大会がボストンで開かれるのを前に、イラク戦争反対の声を高めようと、米国の平和団体「平和のための退役軍人の会」(VfP)の大会が二十二日、同地で開幕しました。同日、大会の一環で行われた記者会見で、イラク戦争から帰還した元兵士たちが「戦争に反対するイラク退役軍人の会」の旗揚げを発表しました。
会見では五人の元兵士たちが発言し、「兵士をイラクから帰せ」と主張しました。
VfP大会の開会式ではデービッド・クライン会長が「ワシントンに届く声をあげ、米政府の対外政策を変える意気高い活動をしよう」と呼びかけました。
大会では、歴史家のハワード・ジン氏(ボストン大学名誉教授)、女性問題研究者シンシア・エンローさん(クラーク大教授)、『ペンタゴン・ペーパーズ』で知られるダニエル・エルズバーグ氏が講演。
第二次世界大戦で欧州戦線に従軍した経験を持つジン氏の「戦争は無益で、悲惨だ」の言葉に、共感の拍手が高まりました。
大会は二十五日まで行われます。
平和のための退役軍人の会(VfP) 「米政府による他国の内政への公然・非公然の干渉を抑える」などを目的に、ベトナム戦争元帰還兵を中心に結成され、第二次世界大戦からイラク戦争までの元帰還兵約四千人が加入しています。