2004年7月24日(土)「しんぶん赤旗」
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二十二日、ボストンのシティホール前広場に並べられた九百足のブーツ。一足ごとに、イラク戦争で死亡した米軍兵士の名札がかけてあります。(写真)
米フレンズ奉仕委員会が企画運営する戦死者のシンボル展。一月、シカゴで開かれた最初の展示は五百足でした。ワシントン、フィラデルフィアと場所を移す間に、数が増えています。
もともと一括して入手されたブーツに、犠牲者とのつながりはありませんでした。
ところが、「これは息子が履いていたもの」と、ブーツを差し出す遺族が出てきました。写真が張られたものや、花が飾られたもの。それぞれが、「シンボル」から「形見」へと変わってきたのです。
ブーツはさらに各地を回ります。戦死者の増加がやむときまで。
(ボストン=浜谷浩司 写真も)