2004年7月25日(日)「しんぶん赤旗」
年金、医療、介護など社会保障全般の負担と給付のあり方を検討する「社会保障の在り方に関する懇談会」の初会合が、三十日に開かれることが決まりました。
同懇談会のメンバーが発表されたのは参院選の真っ最中の六日。当初は、参院選の直後に日程が決まる予定でしたが、年金改悪法の条文ミスなどによる混乱などで日程がずれ込みました。
同懇談会は、日本経団連や連合の要望を受けて設置されたもので、閣僚と有識者で構成されます。
閣僚は、細田博之官房長官、坂口力厚生労働相、竹中平蔵経済財政相、麻生太郎総務相、谷垣禎一財務相、中川昭一経済産業相の六氏。坂口厚労相は社会保障財源を理由にした消費税増税を求める発言を繰り返しており、竹中経済財政相は、著書などで消費税の14%への引き上げを主張しています。
有識者は、日本経団連の西室泰三副会長(東芝取締役会長)、連合の笹森清会長、政府税制調査会の石弘光会長、社会保障審議会の宮島洋年金部会長、熊本県の潮谷義子知事、日本新聞協会の杉田亮毅理事(日本経済新聞社社長)が選ばれています。西室氏、石氏は消費税増税論の中心人物。
同懇談会は、公的年金制度の「一元化」や社会保険料と税の負担割合などをテーマに議論し、年内には論点整理を行う方針。二〇〇五年度の介護保険制度の「見直し」のほか、社会保障の財源を理由にした消費税増税問題などが議論される見通しです。