日本共産党

2004年7月31日(土)「しんぶん赤旗」

社会保障在り方懇

財界「大きな期待」

初会合 消費税増税など議論へ


 小泉純一郎首相が財界や連合などの要請を受けて、社会保障全般の負担と給付のあり方などを検討するために設置した「社会保障の在り方に関する懇談会」の初会合が三十日、首相官邸で開かれました。消費税増税も含めた税と社会保険料の負担割合の見直しや年金制度の「一元化」問題などを議論し、当面、年末までに論点整理を行う方針です。

 同懇談会は、年金改悪法案の衆院通過前の五月六日に、自民、公明両党と民主党が結んだ「三党合意」などもふまえて設置されたもの。メンバーには、細田寛之官房長官、坂口力厚生労働相、竹中平蔵経済財政・金融担当相、谷垣禎一郎財務相ら関係閣僚のほか、日本経団連の西室泰三副会長、連合の笹森清会長、政府税制調査会の石弘光会長ら、消費税増税論者が名を連ねています。

 西室氏は、同懇談会に「経済界は大きな期待を寄せている」とのべました。

 「三党合意」にもとづいて年金改悪法に盛り込まれた「修正」事項には「社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行」うことが明記されています。自民・公明と民主は、二〇〇七年度からの消費税増税が共通の方針。同懇談会の検討事項でも「税・保険料の負担や給付の在り方」が盛り込まれています。

 この問題に関連して、細田官房長官は二十九日、小泉政権での消費税増税の決定の可能性に言及しています。


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