2004年8月2日(月)「しんぶん赤旗」
日本共産党の小池晃政策委員長は一日放送のNHK日曜討論に出演し、年金問題などについて与野党の政策責任者と討論しました。
番組の冒頭、改悪年金法の廃止、やり直しが議論になり、与党側は「赤字の出血を止めるための応急措置だ」(自民・額賀福志郎政調会長)として、廃止を拒否しました。
小池氏は、参院選で、改悪年金法の「中身、やり方にたいする審判が明白に下った」とのべ、(1)中身は負担増と給付減だけ(2)国会審議で政府・与党が「保険料は上限固定」「給付は50%を確保」と国民にうそをついて強行採決した(3)改悪法の基礎となる出生率のデータを隠していた(4)四十カ所もの条文ミスが発覚したのに官報告示の訂正ですませたこと―を指摘。「こういうやり方に国民は怒っている。白紙に戻してやり直せというのは、民主主義に照らして当然だ」とのべました。
討論では、先日発表された国民年金保険料の納付率が六割台と低い水準にとどまったことが議論になり、与党側は保険料徴収策の議論に終始しました。
小池氏は「与党は(保険料の)とりたてのことしか言わない」と批判。国民年金保険料の納付率が低くなっているのは、パート、アルバイト、フリーターなど非正規雇用の未納が一番大きく、「本来厚生年金に入るべき人がフリーターになって(加入できず)、国民年金保険料を払えないからだ」とのべ、「非正規雇用を拡大するやり方を改めるべきだ」とのべました。
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日本共産党の大門実紀史参院議員は埼玉県朝霞市内で一日、綾部澄子党埼玉西部東地区副委員長や地方議員らと一緒に改悪年金法の実施中止を求める署名を呼びかけ、「力を合わせて安心できる年金制度をつくりましょう」と訴えました。
大門議員は日本共産党の年金改革の提案を説明し、「政府・与党は国民に広く負担を求めるというが、それならば大企業への数々の優遇税制を見直して応分の負担をしてもらうようにすべきです。日本は世界第二位の経済大国であり、ムダ遣いや税制を改めれば、消費税増税なしに充実した年金制度をつくることができます」と訴えました。