2004年8月4日(水)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】トルコのトラック会社三十社以上でつくる「国際輸送協会」は二日、イラクに駐留する米軍にたいする輸送業務を停止すると発表しました。
同協会のソイサル会長はロイター通信にたいし、「イラクの現在の状況下、トラック運転手には安全がまったく保障されない。安全が確保されるまで、米軍への物資輸送を停止する」と述べました。
イラクではこれまで毎日、二百台から三百台のトルコのトラックが米軍が使用する燃料などの輸送業務に携わってきました。
イラクでは七月以降、フィリピン、ケニア、ソマリア、ヨルダンなどのトラック運転手が武装勢力により相次ぎ拉致され、武装勢力は雇用主企業のイラクでの活動停止などを要求。三十一日にはトルコ人運転手二人の拉致も明らかになりました。さらに二日には、武装勢力が誘拐した別のトルコ人男性の射殺現場を撮影したビデオ映像が、イスラム系ウェブサイトを通じて流されました。