日本共産党

2004年8月5日(木)「しんぶん赤旗」

改悪年金法 国民の声は白紙撤回

廃止法案 山口議員が賛成討論

自・公反対で否決


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質問する山口富男議員=4日、衆院厚生労働委

 参院選で示された民意を受け、改悪年金法を廃止する法案の質疑、採決が四日、衆院厚生労働委員会で行われ、自民、公明両党の反対で否決されました。同法案は、民主党が提出。日本共産党は、改悪年金法廃止の一点で賛成しました。

 賛成討論で山口富男議員は、うそとごまかしで強行した改悪年金法は、成立後も、出生率のデータ隠しや四十カ所もの条文ミスが発覚し、世論調査で国民の八割が「白紙に戻せ」の声をあげていると指摘。「改悪年金法を白紙に戻し、真に安心できる年金制度に向けたやり直しを行うことこそ、立法府に求められている」と強調しました。

 そのうえで山口氏は、同法案の付則で、自民、公明、民主の「三党合意」にもとづき、消費税増税に道を開く規定が盛り込まれていることについて「同意できない」とのべました。

 山口氏はこの日の質疑で、厚労省が改悪年金法をPRしたパンフレットの追加資料で「保険料は上限固定」「給付は50%確保」という説明をこっそり「訂正」した問題をとりあげ、「当初の説明と違っていたことの何よりの証明だ。それが国民の八割が出直せという声になっている」と批判しました。

 さらに山口氏は、四十カ所もの条文ミスを政府が官報訂正ですませた問題で、厚労省の担当者が「整合性をはかる時間的余裕がなかった」と言い訳していることを指摘し、「改悪法は白紙に戻して審議をやり直す以外にない」と強調しました。

 与党からは「年金改革で百年間の数字を示したのは今までにないこと」(公明・福島豊議員)など、改悪法を合理化する発言が相次ぎました。傍聴者からは「公明党が改悪年金法をいまだに自慢しているのにはあきれた。百年安心どころか百年不安だ」(二十八歳の男性)などの声が出されました。



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