日本共産党

2004年8月5日(木)「しんぶん赤旗」

聖職者協会幹部拘束

イラクで反発強まる

米軍の行為 「国民の憎しみに火」


 【カイロ=小泉大介】イラク駐留米軍が二日未明、イラクのイスラム教スンニ派有力組織、イスラム聖職者協会幹部のムサンナ・ダーリ報道官を拘束したことに関し、イラク国内で反発が強まっています。

 聖職者協会のファイディ報道官は三日、記者会見し、「占領軍はダーリ氏を傷つけてはならず、生命の安全を確保する責任を持つ」とのべたうえで、「われわれは、ダーリ氏拘束が、国民会議参加を拒否した聖職者協会にたいする『懲罰』であると信じる」とのべ、米軍を批判しました。

 イラク暫定政府に閣僚を出している有力政党、イラク・イスラム党(スンニ派)は三日、声明を発表し、「シーア派教徒も含め、イラク国民の過半数から信頼を集めている聖職者協会への敵対行為を非難する」としたうえで、「占領軍がおこなっているのは、イラク国民の憎しみに火をつけ、状況を悪化させることだけだ」「暫定政府は主権を行使し、ダーリ氏解放のため占領軍に圧力をかけるとともに、このようなばかげた行為が二度と発生することのないようにしなければならない」と強調しました。ダーリ氏拘束では、先にシーア派指導者サドル師も声明を発表し、同氏が解放されない場合は「断固とした手段」を取ると表明しています。



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