2004年8月6日(金)「しんぶん赤旗」
参院選で「ノー」の審判が下され、選挙後も国民の七、八割が廃止、やり直しを求めている改悪年金法を廃止する法案(民主党提出)が五日の衆院本会議で採決され、自民、公明両党の反対多数で否決されました。
日本共産党は、改悪年金法の廃止、やり直しを求める世論にこたえるものだとして、改悪法廃止の一点で賛成しました。
改悪年金法は、負担増と給付減を十年以上にわたって押しつけるかつてない大改悪。国会審議のなかで、「保険料は上限固定」「給付水準は現役世代の50%確保」という政府の説明の偽りが判明しました。
成立後も、年金計算の基礎となる出生率のデータ隠しや、四十カ所にのぼる前代未聞の条文ミスが発覚するなど、実施の前提が崩れていました。
ところが自民、公明は、改悪年金法廃止法案について、衆院のみでわずか一日の審議をしただけで否決しました。
改悪年金法は十月施行予定ですが、白紙に戻して審議のやり直しを求める世論は依然として多数であり、次の国会でも引き続き大きな争点となります。