日本共産党

2004年8月12日(木)「しんぶん赤旗」

撤退相次ぐ米主導連合


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 イラクに派兵している諸国が相次いで撤兵を表明し、米国主導の有志連合のほころびが拡大しています。

 タイ軍は十日、四百五十一人の医療・技術者部隊が撤退を開始したと発表しました。九月二十日までに全員が帰国する予定です。

 ポーランドのベルカ首相は九日、ブッシュ米大統領との会談後の共同記者会見で、ポーランド軍部隊は「いつまでもイラクにとどまらないだろう」と述べ、イラクからの早期撤兵を示唆しました。ポーランドはイラクに二千五百人の兵力を派遣し、同国中南部で八千人の多国籍軍部隊を統括する主要派兵国です。

 医療関係者を中心とする五十人ほどの部隊を派遣していたフィリピン軍はすでに撤退しました。

 イラクへの主権「移譲」前にも、千四百人余の部隊を派遣していたスペイン軍が撤退し、これを受け、スペイン軍の指揮下で合同部隊を構成していたホンジュラス、ドミニカ共和国も部隊の撤退を表明しました。

 ニカラグア、シンガポールがすでに部隊を撤退させており、カザフスタン、ニュージーランドも撤退方針を決定しています。

 有志連合からの離脱が進む中、米国は危機感を募らせ、サウジに派兵を要請したといわれます。イラク暫定政府のアラウィ首相も七月中旬からアラブ諸国を歴訪し、イラクへの派兵を要請。しかしアラブ諸国は要請を拒否しています。



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