2004年8月14日(土)「しんぶん赤旗」
訪日中の国際司法裁判所元副所長のクリストファー・ウィラマントリ氏は十一日、都内で開かれた集会で講演し、日本の憲法第九条を放棄すれば、日本が「戦争放棄を放棄」したと国際的に受け取られるだろうと警告しました。
同氏は、世界にはコスタリカ憲法など類似の憲法が存在するが、日本国憲法九条は、大きな国家が交戦権を放棄したという点で傑出していると指摘しました。
その上で「もし今、九条の意図的な変更があるならば、それは、日本が宣言した戦争放棄を日本が積極的に放棄していると、全世界とりわけ域内の近隣諸国に告知することを意味する」と述べました。
さらに同氏は、九条改憲は、「喜んで戦争する可能性に戻る意図を、域内諸国と全世界に示唆すること」になるだろうと語りました。
ウィラマントリ氏は二―九日に開かれた原水爆禁止二〇〇四年世界大会に出席。その後、各地で講演活動を続けてきました。