2004年8月19日(木)「しんぶん赤旗」
茨城県の新日本婦人の会は「星の数ほどの憲法学習」を合言葉に、周りの人たちと憲法を語り合い、九条を守る運動をすすめています。憲法学習は、講師を迎えて行う学習会はもちろん、署名や九条バッジを持って訪問し、玄関先での対話のなかでも「憲法を守ろう」と語ることを大切にしています。
酒井暁史記者
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新婦人県本部は「憲法守る星の数ニュース」を三月から、これまでに十三号を発行。学習会の内容や経験など全県の活動を紹介し、励ましあって取り組んでいます。
龍ケ崎市の石川アヤさん(65)が担当した学習会では、戦争を知らない若い母親が、戦争による多くの犠牲の反省に立ってつくられたものだという日本国憲法の歴史を知り、憲法を読みすすめるうちに「涙で読めなくなった」と語りました。
石川さんは「憲法を読めば、その重みが誰でもわかるんだと確信しました」と話します。
「九条って何ですか」と一歳の子どもをもつ母親に聞かれたのは、協和町の川澄敬子さん(62)。
「九条があるから、日本は戦争をせずにいられるの。九条がこわされれば、自分の子どもが徴兵されるかもしれない。小泉首相はその九条をなくそうとしているのよ」と川澄さんが話すと、納得したその母親はいま、自分の店のお客に署名をすすめています。
人から人へのつながりで憲法が語られる広がりの力を、川澄さんは感じています。
新婦人県本部会長の武藤きよ子さんは「学習会で学んだ若いお母さんが『何かしなくちゃ』と、八カ月の乳児をおんぶして隣町まで歩き、核兵器廃絶をめざす平和行進に参加しています。こういう話をたくさんつくれるように運動を広げていきたい」と力を込めます。
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新婦人県本部は「戦争法反対 いばらき女性の会」に参加しています。
「女性の会」は「多くの団体と共同、連帯していくのが大事」と日本がアメリカとともに海外での戦争に乗りだす新ガイドライン法が強行された一九九九年五月に結成されました。いま、県内の女性五団体(母親連絡会、新婦人、日本婦人有権者同盟、I女性会議、日本キリスト教婦人矯風会)が参加しています。
「女性の会」は今年四月、憲法九条を守り世界に広げようと「九条バッジ」も作製。すでに六千個を普及しています。
電車のなかで、バッジを見た人から「それ、何ですか」と声をかけられたりし、憲法を語るきっかけになっています。