2004年8月21日(土)「しんぶん赤旗」
「都立中高一貫校での『つくる会』教科書採択を阻止する東京ネットワーク」は二十日、来年開校する都立白鴎高校付属中学校(台東区)で「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書を採択しないよう、東京都教育委員会に要請しました。
要請には吉田好一・同ネットワーク代表、俵義文「子どもと教科書全国ネット21」事務局長、金宗洙・在日本大韓民国青年会中央本部総務次長ら約十人が参加、都教委は桐山靖彦教育情報課長が対応しました。
白鴎高校付属中に扶桑社の教科書を採択しないことを求める署名四千八百二十七人分(第三次分)を提出し、「短期間のうちに合計二万八千を超す署名が寄せられたことを都教委は重く受けとめるべきだ」「採択を決める都教育委員会は公開すべきだ」「在日の私たちの存在や祖国をおとしめる偏向教科書を使うことを見過ごすことはできない」と訴えました。
吉田氏らは、横山洋吉都教育長が六月、「つくる会」教科書を支援する集会にパネリストとして出席したことについて「教科書採択の公正な執行を害する」などとただした同ネットの公開質問状への回答を求めました。
要請後、吉田氏は、「三年前のように非公開で採択するなど許されない。最後まで採択を阻止するため世論を広げたい」と語りました。
同ネットは都庁前、台東区の浅草寺雷門前で宣伝し、「歴史をねじ曲げる『つくる会』教科書を採択させないよう、都教委に声を集めましょう」と訴えました。