日本共産党

2004年8月23日(月)「しんぶん赤旗」

母親大会

憲法・平和への願い再確認

50年ふりかえり構成劇


 東京・江東区の有明コロシアムで二十二日開かれた第五十回日本母親大会全体会では、母親大会の歴史、憲法・平和を守る運動が構成劇で表現されました。

 母娘役の二人が舞台に登場。会話で母親大会・母親運動の五十年の歴史を振り返りながら、劇の進行役を務めました。

 二人が、自衛隊の海外派兵、年金の引き下げや消費税増税、教育もひどいことになっていると語ると、裁判闘争中の人たちや中小業者、不安定雇用に働く女性たちなどが次々に舞台に登場し、たたかいの経験を報告。都立高校の教職員は、石原都政による教育現場への「日の丸・君が代」の強制を強く批判し、参加者がうちわを振って激励の声を上げました。

 フランスから参加した平和活動家の美帆・シボさんは「日本各地で地道に平和活動をしている女性たちに出会えて、元気になって、フランスに帰ることができます」と発言し、大きな拍手に包まれました。

 沖縄・九州ブロックを代表して、有銘初美さんが「普天間基地の代わりとしての新基地建設を許さないための座り込み闘争が、今日で百二十六日続いています。『日米安保破棄』『平和憲法を守れ』」と呼びかけ、一段と大きな拍手がわき上がりました。


戦争しない国は宝

母親大会 アグネス・チャンさん講演

 「戦争を否定する日本を外国の人は尊敬しています。その日本は、今曲がり角。今年、来年、再来年が一番大事な年になるかもしれません。お願いです。ぜひ、この宝を守ってください。それが世界の子どもたちの命を守ることにもなります」

 歌手で日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんは二十二日、第五十回日本母親大会全体会の記念講演で「みんな地球に生きるひと―子どもたちのいのち輝け」と題して、こう訴えました。

 「戦争は何の解決にもならない」というアグネスさんの信念は、アフリカやイラクなど多くの戦争に苦しめられる国の子どもたちとの出会いに裏付けられています。

 昨年六月に訪れたイラクのバスラでは、見渡す限り続く子どもたちの墓、泣き叫ぶ母親。子ども病院は末期の子どもでいっぱい。栄養失調の九歳の男の子は「ぼくの夢は夜に爆撃がない、朝出勤した父親が無事に帰ってくる安定した生活」と話しました。

 アグネスさんは三人の男の子の母親です。「世界中のどの子にも、その子を産んだお母さんがいます。子どもたちの厳しい状況をぜひ、知ってほしい。子どもたちの命を一瞬にして消してしまう戦争を許してはなりません」

 平和憲法への熱い思いなどをつづった近著『わたしが愛する日本』サインセールには、長い行列ができました。



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