2004年8月24日(火)「しんぶん赤旗」
沖縄県宜野湾市の伊波洋一市長は二十三日、在沖縄米海兵隊外交政策部(G5)を訪ね、同市の沖縄国際大学構内に墜落・炎上したCH53D大型ヘリの同型機の飛行が、同大に隣接する米海兵隊普天間基地で再開されたことに強く抗議し、いかなる理由を問わず飛行を全面的に停止するよう求めました。
対応したハーマン・クラーディ部長は、飛行再開について、「エセックス側からCH53ヘリを着艦させるように命令があった」と説明。「県民、国民感情を逆なですることも含め高いレベルで検討した結果、安全性を確認して飛行を決めた」とのべ、県民の反発承知で飛行再開したことを明らかにしました。
さらに伊波市長は、「米国政府も普天間はもっとも危険な基地だと認識しており、ヘリ基地としてふさわしくない。直ちに運用を停止すべきだ」と強調しましたが、クラーディ部長は、「海兵隊としてはヘリ基地として運用することに問題はないとの認識だ。日米安保条約で提供された施設であり、必要な基地だ」と強弁しました。
このほか伊波市長は、(1)いかなる理由を問わず、普天間基地からの全面的な飛行停止(2)今回飛び立ったヘリを戻さず、残ったヘリの撤退(3)普天間基地の全面返還の実現―などを要求しました。