日本共産党

2004年8月26日(木)「しんぶん赤旗」

地位協定改定を拒否

首相 飛行停止要求も

沖縄知事と会談


 小泉純一郎首相は二十五日夕、沖縄県宜野湾市の米海兵隊ヘリ墜落事故をめぐり、首相官邸で同県の稲嶺恵一知事と会談しました。知事は、沖縄県警による現場検証を米軍側が拒否したことなどを踏まえ、駐留米軍の特権を保証した日米地位協定の改定を要望。これに対し首相は「沖縄の厳しい、苦しい状況は分かる。できるだけ早く関係省庁と相談しながら何らかのいい方策があるか考えたい」と述べ、地位協定の改定ではなく、運用改善で対応する考えを示しました。

 会談で知事は、事故原因の徹底究明とともに、(1)実効ある再発防止策がとられるまで、米海兵隊普天間基地に所属する全ての米軍機の飛行停止(2)同基地の一日も早い返還――などを求めました。

 首相は「事故はあってはならないこと。トータルに考える中で解決を進めたい」と述べるにとどまりました。

 会談後も、記者団に対し「再発防止、安全対策に十分な対応を取るよう日本政府としても全力を挙げていきたい」と述べるだけでした。

 これに先立ち知事は、外務省で川口順子外相とも会談。外相は地位協定について「運用改善は積極的にやっていきたい。改善すべきことは全部改善したい」と表明。知事は「(今回の事故を通し)運用改善では(解決は)難しいことがさらにはっきり浮き彫りになっている」と強調しました。



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